本日、兵庫県西宮市の芸術文化センターにて「船弁慶」を見てきました。

中世に生まれた能と、その影響を受けながら江戸時代に開花した歌舞伎には
同一の演目が多くあります。
今回は、その中の1つである「船弁慶」を、前半:能・後半:歌舞伎で楽しむという
面白い趣向の公演でした。
面白い趣向、といっても、どちらも素人の私にその面白さがわかるかしら?
と一抹の不安もあり、事前にあらすじを読んで観劇に挑みました。
(前半:源義経と静御前の別れ
後半:源義経を平氏の亡霊が襲う! というお話です)
しかし、始まってみるとその心配は無用!
話の流れは雰囲気で察するしかできませんでしたが、
どちらも迫力満点であっという間に終わってしまいました。
特に感激したのが、足元の所作の違いと、その美しさ。
現代劇用の劇場だったのでちょうど舞台を見下ろす形になり、
足元が本当~によく見えるんです。
能の足さばきは、言うなれば「しづしづ、しづしづ・・・・」。
茶道教室に通っていたときに、足さばきに苦労したのを思い出し、
あぁぁぁ綺麗だなぁとうっとり。
一方、歌舞伎の足さばきは「つつつつつつつ・・・・」
衣装化粧に気を取られてこれまで見落としていましたが、
激しい動きにもかかわらず足音をたてず、何とも奇妙で器用な動きです。
お稽古の苦労はいかほどか・・・・
特に、歌舞伎役者の坂東薪車さんは門閥外のご出身で
もともと現代劇の役者をしていたところを、24~25歳の頃に歌舞伎の世界に入られたそう。
公演のあとの両者対談でそのあたりのお話も少しあり、
薪車さんの師匠曰く「こいつは本当に人の稽古をよく見ていて」ということでした。
そこで能役者の坂東竹三郎さんがおっしゃったのがこんな一言。
「教えられることには限界があるんですよね。
だから、人の稽古を見て少しでも多くのことを盗む必要がある。
完成した舞台だけを見てもうまくならないんですよ。」
それを聞いた司会者が
「おお~これは芸能の世界に限らないことですよね」とコメントしておられましたが、
なるほど、これは仕事に通じるなぁと非常に印象的なお言葉でした。
公演終了後は、友人と約束があったため大急ぎで西宮を出発し
慌ただしい一日でしたが、とっても充実した日曜日になりました。
チケットをとってくれた祖父に感謝です!
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